窓ガラス

綿あめ、遊具、犬の舌

電子レンジ

家電屋に電子レンジを見に行った帰り、皇帝ペンギンに母親を殺された。ぼくは女児を凝視していたのでそれを知らず、女児の恋人になるのだった。

 

あくる日の朝、女児は右腕を残して消えていた。ぼくはそれに苺ジャムを塗って食べてから新しい母親を探すことにした。外は大きなコオロギで溢れていて、実にうるさく感じた。ぼくは仕方なく道端の女児を蹴りとばして、世界を真冬に変更した。ぼた雪はやわらかく降り、降りながら人類は滅亡するのであった。

 

今日は死亡率のはね上がると言われる曇天である。死体はぼくの頬を染め、アスファルトは内臓色に輝いていた。お母さあんとぼくは叫んだが、母親の死は電子レンジのような確かさで沈黙している。

 

明日はきっと晴れるだろう。

明日は早起きして、動物園に皇帝ペンギンを見に行こう。

 

 

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